捨てクリアって何のため?

クリア塗装は何のためにするのか?といえば、本来の目的は塗装面保護であって、決して艶出しの為じゃないわね。
メタリックやパール、キャンディ色のクリア塗装は、上塗り@ラメ層の保護の為に必須ですが、ソリッド色はうまく塗れれば、正直研ぎ出しなんて最小限で済むわけだし。
最近流行りのウレタンクリアは、耐ガソリンってことでタンク塗装の場合には、やっぱり塗装面保護という点でソリッドでもアリですね。

でも実態は、うまく塗装の肌が作れなくて必要以上に研ぎ出さないと面(艶)が出ないから、対処法としてクリア層を塗らねばならないってのが大勢なんじゃなかろうか?

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話は変わって、タイトル通りの「捨てクリア」について今回、改めて考えてみました。

巷では、「捨てクリア」=「塗装の境目の段差消し」って図式が一般的なんだけど、ホントかね?ってのが発端なんですが(^^;

メタリックやパール、キャンディなどの色を使った多色塗りの場合、その都度クリアーを塗装しないとなりません。その理由は上記の通りで、「塗装面保護」が目的ですわね。

たとえば、メタリック色の上にクリアー塗装をせずに次の色のためにマスキングテープを貼ると、そのマスキングを剥がす時、表面のメタリックがマスキングの糊に引っ付いて一緒に持っていかれてしまうことがあります。こうなってしまうと、メタリック色側にテープの跡が残ってしまうことになりますね?

あとは、塗装中に塗装面に付着する異物を対処する際、塗装面を研ぎ出すわけにはいかないけど、クリア層なら研ぎ出しが可能ですね?
この研ぎ出し可能ってのは、単にブツ取りだけの目的じゃなくて、異なる色の境目の段差を目立たなくする時にも有効となります。これがいわゆる冒頭の「捨てクリア」=「段差消し」に該当する部分ですね。

こうやってみてみると、捨てクリアってのは、なかなか奥が深いというのがよくわかりました(^^)/

Tricker

Posted by すえ